考え方

仕事が終わらないビジネスマンの特徴【6つの把握が足りていないから】

2021年6月26日

仕事が終わらないビジネスマンの特徴【6つの把握が足りていないから】

仕事をしていると、こんな感情をいだくことがありませんか?

  • 仕事が多すぎて、自分の仕事が予定通りに終わらない。
  • 仕事の締切に追われて、いつもイライラしてしまう。
  • 締切直前の手直しで、仕事量が増えてしまう。

仕事に追われ毎日バタバタと余裕のない時間を過ごす経験をしたことがある方も多いと思います。

私も過去を振り返ると、次から次に仕事が降ってきてキャパオーバー。なかなか仕事が終わらず、冷や汗をかきまくる。このような経験を幾度となくしてきました。

そんな経験を繰り返す中で、「なぜ仕事が終わらないのか?」ということを考えるようになり、仕事に取り掛かる前の見積りが甘いことが原因のひとつだという結論に行き着きました。

もちろん、初めての仕事や慣れない仕事をする時は、どうしてもいきあたりばったりになり、イチから丁寧に計画を立て仕事を進めることができない場合もあります。

ただし、経験のない状況で、いきあたりばったりの仕事を繰り返していては、状況は良くなりません。締切直前で大きな手直しが発生して、間に合わなくなり、バタバタと慌てて、結局中途半端な仕事の完成度になるのがオチです。

そんな苦い経験から、できる限りその時のベストを尽くして良い仕事をしたいと、具体的に何が足りないのかを考え続けてきました。

その結果、仕事に取り掛かる前に確認すべき「6つの把握」が欠如しているからだということがわかったのです。ようやく言語化できたって感じ。

今回は、仕事に取り掛かる前に確認すべき「6つの把握」をご紹介します。仕事が終わらない人は、この「6つ把握」を確認せずに、なんとなく仕事を進めている傾向があります。

なかなか思うように仕事が進んでいないと悩んでいる方の参考になれば幸いです。

仕事が終わらないビジネスマンが無関心な「6つの把握」

仕事が終わらないビジネスマンは「6つの把握」に全くの無関心であるからこそ、仕事がうまく進まないと考えています。

つまり、仕事を円滑に進めていくためには、次に紹介する「6つの把握」を頭に叩き込んでおく必要があります。

  1. 自分が担当する仕事の数と内容【全体像】
  2. 仕事の締切期限【デッドライン】
  3. 仕事を完了させるために必要な工程数・作業ボリューム【作業量】
  4. 自分の作業処理スピード【作業能力】
  5. 仕事の優先順位【重要度】
  6. 急に降ってくる仕事【突発業務量】

この「6つの把握」は、仕事が全く計画通りに進まない過去の仕事の進め方から、反省に反省を重ね、導き出したものです。

バタバタして不十分な仕事を終えた後に残るのは、大きな後悔と自分の無能さ、計画性のなさというマイナスの要素のみ。次への活力にもつながらないので、無意味の極みだと私は思っています。

仕事を進めるタイミングや上司への確認頻度について、「もっとこうすればよかった」「早めに確認を取っておくべきだった」と反省のみが積み上がります。

一方、仕事の全体像を把握して、自分のペースで仕事を進めることができれば、慌てることなく完成度の高い仕事ができます。

私は、余裕のある仕事の進め方を理想に掲げ、どうすれば良質な仕事を提供できるかを考えてきた結果、「6つの把握」の重要性に至りました。

1.自分が担当する仕事の数と内容【全体像】

「6つの把握」の1つ目は、全体像を把握することです。

「木を見て森を見ず」という諺があるように、細部に気を取られすぎて全体像を見失ってしまうことはどの場面でも存在します。

どうしても作業に集中し始めると、自分の立ち位置がわからなくなり航路を見失いがち。だからこそ、まずはじめに全体像を把握することが重要なのです。

仕事でいう全体像とは、

  • 自分が担当する仕事の数
  • 自分が担当する仕事の内容

などを指します。

例えば、年度始めのタイミングで、年間の仕事の数や内容を把握する、という作業を意識して取り入れることができれば、仕事に取り掛かる前に仕事の全体像を把握できます。全体像を把握すると、余裕のある仕事にもつながってきます。

ちなみに、事前に全体像を把握していても、詳細部分の作業に入っていくと知らぬ間に全体像を忘れがちなることが頻発します。だからこそ、全体像をしっかりと把握した上で、詳細部分の作業に入っていきましょう。全体像を把握しておけば、作業途中で立ち止まったときに、現在の立ち位置を確認できるのもメリットです。

2.仕事の締切期限【デッドライン】

「6つの把握」の2つ目は、デッドラインを把握することです。

デッドラインとは、そこまでに何かを終わらせるという約束・期限のことを指します。

仕事に限らず、人は制限がないと怠けて頑張ることができない生き物です。自由という生活に憧れを抱きながらも、ある程度制約のある生活を続けようとする。制約がないと行動が伴わないことを、皆うっすら自覚しているんです。

行動を促すためには、ある程度の制約を作って負荷をかけていく必要があります。自分の仕事を計画的に進めていくためには、仕事を完成させる期日、つまり、仕事の締切期限を設定することが重要です。

仕事でいうデットラインには、

  • 仕事の方向性を示す概略完成までの締切期限
  • 各工程の締切期限
  • 仕事内容のチェックをする締切期限
  • 手直し完了の締切期限
  • 全体完成の締切期限

などがあります。

全体完成の締切期限というゴールから逆算して、各工程の締切期限を設定していくのが一般的です。始めのうちは、仕事を完了させるために必要な各工程や作業ボリュームが不明であることが多いので、無理に細かくデッドラインを設定する必要はありません。極論、「全体完成の締切期限」を把握するだけでも十分です。

細かい工程のデッドライン設定に時間を掛け過ぎるのは、本末転倒。これこそまさに、木を見て森を見ず状態。

ちなみに、各工程が見えてきたら、その都度デッドラインを設けてみましょう。デッドラインの設定はモチベーション維持に繋がります。学生時代の宿題と違って、一夜漬けで完成するほどビジネスマンに課される課題は容易ではありません。このため、長い期間取り組み続ける忍耐力やモチベーションが必要になります。特にモチベーションを保つことは難しい。私は、デッドラインを設定することで、モチベーションを維持することがよくあります。結構使えるので、おすすめの方法です。

3.仕事を完了させるために必要な工程数・作業ボリューム【作業量】

「6つの把握」の3つ目は、作業量を把握することです。

仕事を完了させるまでの作業量が瞬時にわかるようになれば、仕事のスピードが格段に上がります。ただ、作業量を把握することは、経験の有無に左右されるため初めて取り組む仕事の作業量を瞬時に把握することは非常に難易度が高いです。

作業量を把握することは、今後自分がやる必要がある手間を概算するもので、その概算値が正確であればあるほど、デッドラインまでの作業を計画的に進めていくことができます。だからこそ、仕事を完了させるまでに必要な作業量を把握することは大事な要素になってくるのです。

仕事でいう作業量とは、

  • 仕事を完了させるために必要な工程数
  • 仕事を完了させるために必要な作業ボリューム

などを指します。

例えば、年度内に終えなくてはいけない仕事を担当する場合、その仕事を完了させるために必要なステップを細分化して工程数を把握し、その一つ一つの工程数の作業ボリュームを算出することで精度の高い各工程のデッドラインを決定していくことができます。作業量が把握できると、各工程の見通しが明確になってくるので、正確な進捗管理を行っていくことができるようになります。

ちなみに、初心者のうちは必要な工程数を見誤ったり、作業ボリュームを少なく見積もったりと、デッドライン直前でバタバタしがちです。また、初心者のうちは作業ボリュームを算出するのにもかなりの時間を要します。スムーズにいかず嫌になることもあるでしょうが、そこを踏ん張れば、経験から瞬時に作業ボリュームの概算値を算出できるようになりますよ。そこまでくれば、その分野の仕事はイージーモードです。

4.自分の作業処理スピード【作業能力】

「6つの把握」の4つ目は、作業能力を把握することです。

これは、自分自身の作業能力、つまり自分のスペックを自分で正確に把握するということです。

私も含め、自分の作業能力を過信しすぎる傾向にあります。一方で、十分な作業能力を持っているにも関わらず、過小評価しすぎている人も多くいます。だからこそ、自分自身の作業能力を正確に把握することは、最大限のパフォーマンスを発揮する上で大事なことなのです。

仕事でいう作業能力とは、

  • 自分の作業処理スピード

などを指します。

例えば、「今日の15時までにA3ペーパー1枚で説明資料をまとめてほしい」と朝9時に言われた場合、残り6時間でどの作業にどれくらいの時間当てるかを決める必要があります。説明の流れをイメージし、それに沿った必要資料・データの収集やレイアウト作成、文章の挿入、見た目のデザイン調整など、その仕事の基礎知識があるかによっても費やす時間は変わってきます。もし、その分野の仕事に精通していれば説明の流れやデータ収集にはさほど時間を必要としないでしょうし、レイアウトやデザインなどの資料作成が得意であればそこに必要な時間は短く見積もることができます。このように、自分の得意不得意を把握し、作業処理スピードを把握しておくことで、作業に必要な時間を逆算することができるようになります。

ちなみに、作業能力を把握していれば、「この仕事をいつまでに完成できるか?」という質問に対しても、明確な期日をすぐに回答することができるので無駄なやり取りが減るというメリットもあります。

5.仕事の優先順位【重要度】

「6つの把握」の5つ目は、重要度を把握することです。

仕事には重要度の高いものもあれば、一見高そうに見えて実際の重要度は低いものが混在しています。

この重要度をきちんと把握できないと、無駄な作業に時間を割いてしまい、最も重要な部分に時間を費やすことができないという事態に陥りがち。だからこそ、仕事には必ず重要度をつけることが必要です。

仕事でいう重要度とは、

  • 仕事の優先順位付け

を指します。

例えば、複数の仕事を並行して進めている場合、すべての仕事を同じ力量で進めていてはいくら時間があっても仕事は終わりません。それどころか、すべての仕事の質が低くなってしまう危険性があります。仕事の優先順位付けでは、優先順位の低い仕事をある程度切り捨てていく勇気が必要になります。全てで良い顔をしようと、仕事の切り捨てができない人は、仕事ができないビジネスマンのレッテルを貼られることになり、周囲からの信頼を著しく低下させることにつながります。

ちなみに、優先順位付けは、災害時などの救急事故現場でも採用されており、「トリアージ」ともいいます。トリアージとは、重要で最初に扱うべき者を選別することを指し、災害で負傷した患者の重要度に応じて治療の優先度を決定するものです。実際の現場では、命の選別が行われるため賛否両論あるでしょうが、すべてを助けるという綺麗事が通用しない場面も現実としてあり、その場面での優先順位付けは非常に重要な役割を果たします。

6.急に降ってくる仕事【突発業務量】

「6つの把握」の最後6つ目は、突発業務量を把握することです。

先述してきた5つ目までを把握することができれば、仕事が終わらないビジネスマンからの卒業を果たすことができますが、さらに余裕を持って仕事を進めたいと考えている人は、この突発業務量まで想定できていれば、大抵の状況にも臨機応変に対応することができるでしょう。

仕事を120%の力で進めていくことは日頃からやっておくべきことですが、全くの余裕がなくなっては良い仕事ができなくなります。急に降ってきた業務にも柔軟に対応できるよう、突発業務量の想定ができていれば余裕を持って本来の仕事を計画的に進めていくことができます。

仕事でいう突発業務とは、

  • 担当ではない雑務
  • 他の人の残務
  • 緊急対応が必要な業務

などを指します。

例えば、仕事のデッドラインをギリギリに設定してしまうと、急な案件業務の対応が必要になってしまったときに予定通りの仕事を進めることができなくなります。断固として突発業務は断る、という手段もありますが、仕事では人とのつながりによる割合も一定部分を占めるため、逆に自分がお願いする立場になったときに断られ、仕事が思うように進まないというリスクもあります。余裕があれば、多少の業務だと余った時間で処理することができるので、周囲からの信頼獲得にもつながってきます。ただし、何でもかんでも安請負するようだとなめられるので注意が必要です。笑

まとめ|「6つの把握」を確認して仕事を進めていこう

仕事が終わらないビジネスマンが無関心な「6つの把握」

  1. 自分が担当する仕事の数と内容【全体像】
  2. 仕事の締切期限【デッドライン】
  3. 仕事を完了させるために必要な工程数・作業ボリューム【作業量】
  4. 自分の作業処理スピード【作業能力】
  5. 仕事の優先順位【重要度】
  6. 急に降ってくる仕事【突発業務量】

ですが、仕事を円滑に進めていくためには、すぐに仕事に取り掛かるのではなく、ひと呼吸おいて、この「6つの把握」をひとつひとつ考え直してみることをおすすめします。

私自身、この「6つの把握」を確認するのにまだ多くの時間を要してしまいますが、少しずつスピードを上げでいければより仕事のスピードも上がっていくだろうと確信しています。

  • この記事を書いた人
アバター画像

みむら たけし

土木屋/国家総合職・国家一般職・都庁・県庁の4公務員試験に合格/野球10年/サッカー好き/イギリス・スペインでサッカー観戦(マンU・バルサ・レアル)/カリフォルニア州にホームステイ/全国400店舗達成/“Stay hungry, stay foolish”/2021年3月からブログ運用中!!

おすすめ記事

地方へ移住しよう。【最大100万円】の移住支援金制度を活用する。 1

東京オリンピックが8月8日(日)に閉会されました。 パラリンピックも続きますが、ひとつ東京の大イベントが終わりましたね。 2013年にオリンピック開催都市がここ「Tokyo」に決まったときのワクワク感 ...

【全15種類】東京都庁職員採用試験・選考の試験区分は幅広い 2

6月24日(木)に、令和3年度(2021年度)東京都庁1類B採用試験(新方式)第2次試験の合格発表が行われました。行政で47名、ICTで16名が第2次試験の合格をつかみ、第3次試験に進みます。 東京都 ...

【総額40万円】公務員試験に合格したら大学から奨学金をもらった話 3

私は、「公務員試験合格」という切符と引き換えに、大学4年の8月から3月までの8ヶ月間、大学から毎月5万円の奨学金をもらっていました。 その総額、40万円。 月5万円は、かなり大きな金額で、一人暮らし、 ...

公務員試験 日程 4

こんにちは。みむらです^_^ 今回の記事は、 公務員試験の日程を調べきれていない そんな方へ。 2021年の公務員試験の日程を整理しました。 今年公務員試験の受験を予定している方 試験勉強でなかなか試 ...

-考え方
-