今回は、「学生時代に身につけておくべきこと」について考えていきます。
本ブログの流れは以下のとおり。
- 結論:学生時代に身につけておくべきことはこの4つ
- 1)体力
- 2)根気・根性
- 3)様々な人間関係の経験値
- 4)失敗後の対処方法
- 学生時代に受験勉強で完全燃焼するリスク【燃え尽き症候群】
- まとめ:学生時代にコツコツと力をつけておこう
結論:学生時代に身につけておくべきことはこの4つ
結論、学生時代に身につけておくべきことは次の4つです。
- 1)体力
- 2)根気・根性
- 3)様々な人間関係の経験値
- 4)失敗後の対処方法
私自身社会人になってみて、学生時代にもっとこうしておけば良かったという後悔がいくつかありました。
学生時代はテスト勉強や部活動に追われて毎日をこなすことで必死です。そんな一生懸命だった過去を良い思い出と振り返りたい願望がある一方で、机上の勉強だけがすべてではないということも痛感しています。
極論、学生時代にテストで100点を取る勉強ができなくてもこの4つを身につけておけば大人になって成果を出せるかもしれません。100点を取るだけの勉強をしてきた人より、大成する可能性が高いと感じています。
もちろん簡単ではないイバラの道になります。が、この4つを学生で身につけておいた上で社会人になってから猛勉強すれば、長い人生で見た時に上手くいく可能性が高いのではないかと思います。
1)体力
まず1つ目は「体力」です。
体力は絶対に必要です。体力は学生のうちに必ず身につけておきましょう。体力があればなんとかなるんじゃないかと思うほど。
一方で、体力がないとかなり厳しい社会人生活を送ることになるでしょう。仕事をするにも体力はいるし、仕事+アルファをやり抜くためにはさらなる体力が必要になります。
体力は大きく「身体」と「精神」の2つに分類することができます。
「身体」の体力をつけるとは、筋力やスタミナといった実際のカラダを鍛えること。「精神」の体力をつけるとは、自信をつけて常にメンタルを安定させること。どちらもバランス良く身につけておく必要があるでしょう。
「身体」を鍛えると「精神」が安定する、「精神」が安定すると「身体」を鍛える気力が出てくる、というように相互関係があるのも特徴です。
2)根気・根性
2つ目は「根気・根性」です。
結局のところ最後の最後で差を生むのは、その人の底辺の粘りがどれほどあるかがポイントになります。ここでいう底辺の粘りとは、「ここぞ」という踏ん張りどころでどの程度粘れる力があるか、ということ。
底辺の粘りは純粋無垢で理想を追い求める学生を集めた学校という集合体の中で鍛えられる傾向にあります。それは同じ集合体の中で日々競争が行われているから。同じ指標の中で競争するため優劣が明確になります。「負けたくない」という意地が粘る力を向上させます。
一方で、集合体を自分の意志で選べる社会は良くも悪くも所属する集合体を自分で選択することができます。このため、同じ集合体の中で競争に負けるなら別の集合体に移ればいいのです。このように解放された社会では、底辺の粘りは生ぬるいものになりがちです。
つまり、社会に出た大人は逃げることができる分根気・根性がつきにくい環境にあるため、逃げられない学生時代に根気・根性をつけておくべきだということ。
個人的な感想として、学生時代に根気・根性をつける鍛錬をしていれば、社会人でそれほど困らないようになります。
3)様々な人間関係の経験値
3つ目は「人間関係の経験値」です。
何を隠そう、社会は人とのつながりで成り立っています。やはり人間関係から避けては通れません。
近年ではバーチャル空間での人間関係が浸透し、直接会わずに人間関係を構築する力も必要になっています。バーチャル空間での人間関係をやりきれれば、直接人と会って良好な人間関係を築く必要性も薄れているように思われがちです。が、バーチャル上の相手も結局のところ人間です。人間関係を対処する経験値を持っているに越したことはありません。
学生時代は、好き嫌いなしに色々な人と交流して、いろんな考えを持った人がいる現実を受け止めておくことが重要になります。歳を取れば取るほど考え方が凝り固まってくるため、多種多様な考え方を受け入れにくくなる傾向にあります。
身の回りにも「俺の考え方が正義だ」と自分の考えを絶対に曲げない上司がひとりやふたりいるのではないでしょうか。老いによって他人の意見を受け入れる能力がなくなっていくとすれば、若いうちに様々な人間関係を経験し、人間関係の対処法をストックしておくに越したことはありません。
4)失敗後の対処方法
最後4つ目は「失敗後の対処方法」です。
学生時代はたくさん失敗しておきましょう。この失敗経験が必ずや活きてきます。
大人になると多くの人が、「失敗=恥ずかしいこと」だと考えるようになります。大人になって失敗したら恥ずかしいことだから、失敗しないように無理をしなくなります。常に安全な選択をするようになってしまうのです。
大人が失敗を避ける行為は、「守るべき家族ができたから」というきれいな言葉で片付けられがちですが、若い頃の失敗の経験数が極端に少なく、失敗するのが怖いからというのが本音でしょう。多くの失敗を積み重ねてきていないからこそ、失敗後の対処法を全く理解せずにカラダだけ大人になってしまっているのです。全く理解できていないがために何を質問していいのかわからず黙っている状態とよく似ています。
なにか新しいことを始めると必ず失敗します。学生のうちに失敗することに慣れていれば、社会人になって新しいことに挑戦する機会を増やすことができます。多くの社会人は失敗を恐れるがあまり失敗することがわかっている新しい挑戦に踏み切ることができません。
これを安定志向だと呼べるでしょうか。ただただ失敗するという目の前のリスクを避けた逃げの行為です。羞恥心から生まれる「挑戦=リスク」という考え方は、学生時代の失敗経験の乏しさに起因します。
学生時代に受験勉強で完全燃焼するリスク【燃え尽き症候群】
ここまで学生時代に身につけておくべきことを紹介しましたが、学生時代に注意しておくべきこともお伝えしておこうと思います。
それは、受験勉強で完全燃焼すると、社会人になって自ら学ぶ欲が大きく欠乏するリスクがあるということ。
受験勉強で完全燃焼する人があまりに多いんですよね。小さい頃からお受験のための勉強や有名大学への進学を目標にしている学生に多く見られる傾向です。大学に入ることが最終目標になってしまっているため、合格をつかんだ後やる気が出ない燃え尽き症候群に陥ります。
スポーツ界でも同様の傾向があり、世界大会での優勝やオリンピックでの金メダルを手に入れたことで目標がなくなりやる気が湧いてこない状況に陥る選手が少なくないようです。
学生時代の中で、受験勉強は最も大きな割合を占めます。そんな教育カリキュラムになっているので仕方がない。1点を取れるか取れないかを競い合い、模試が行われる毎にクラスの中での順位に注目が集まる。学生時代は常に同じ集合体での競争を強いられます。強烈なストレスがかかるため、受験は完全燃焼を助長します。
加えて、進学先の決定方法にも問題があると思っています。進学先を決定する条件が、その大学に行って何をしたいか、ではなく、ネームバリューのある大学に行きたい、有名大学を卒業すれば就職もラクであろう、という内容であること。受験勉強を頑張って、第一志望に合格することが最終目標だという考え方になっています。
第一志望に合格できたとしても、受験勉強に疲弊し完全燃焼した人は、社会人生活を生き抜く体力が残っていません。学生時代猛烈な勉強をしてきたにも関わらず勉強しない大人が大量発生するのは、多くの人が学生時代の受験勉強で燃え尽き症候群に陥るからです。
18歳現役ストレートで大学合格することを最終目標にするのは、人生100年時代を生き抜く上であまりに早いゴール設定だと思いませんか。受験勉強で完全燃焼した人を見るたびに、勉強も大事だけど学生時代に身につけておくべきことはもっとあるのではないかと思うのです。
まとめ:学生時代は100年時代を生きる過程に過ぎない
今回は、「学生時代に身につけておくべきこと」について考えてきました。
学生時代に身につけておくべきことは以下の4つです。
- 1)体力
- 2)根気・根性
- 3)様々な人間関係の経験値
- 4)失敗後の対処方法
学生時代は受験勉強に重きが置かれる構造になっているため、誰がどの学校に進学しただの、誰がクラスで一番頭が良いだの、テストの点数や偏差値に注目が集まりがちです。
ただ、学生時代は人生100年時代を生きる序章に過ぎません。序章で犯人がわかるサスペンス小説ほどつまらないものはないでしょう。
学生時代はあくまで途中経過であり、社会人として生きていく時間のほうが膨大です。だとしたら、膨大な社会人生活を楽に過ごしていけるような学生生活を送ったほうが賢いのではないかと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。