仕事から帰ってきて、今日も炊飯器でお米を炊きました。
炊飯器の蓋を開けると、白く輝くツンとたった米粒が湯気の間から顔をのぞかせます。
- 白米とお味噌汁
- 白米と梅干し
- 白米と納豆
- 白米と焼き魚
- 白米と生姜焼き
どれも絶品。日本人で良かった、と思える瞬間です。
小学校時代の家庭科の時間に、魚沼産コシヒカリと天日干しのお米を炊いて食べる機会があり、その時のお米の美味しさが今でも忘れられません。
野球の試合の時は、梅おにぎりが大好きな私のために友人のお母さんが梅おにぎりをわざわざ作ってくれていました。
お米が大好きな私は、毎日たくさんのお米を食べられることに大きな喜びを感じています。
そんな時、ふとお米について考えてみました。
食卓に並ぶお米たちは、農家の方が丹精込めて作ってくださり、無事収穫されると袋詰され、トラックで運ばれてスーパーに並んでいる。お店に陳列されたお米を当たり前のように買っているが、多くの人が携わってくれているおかげで今日も美味しいホクホクのお米をいただくことができるのだ、と。
ということはつまり、
- 農家の方がお米を作らなくなったり
- トラックでの運搬ができなくなったり
- スーパーでお米を販売しなくなったり
すると、私達はお米を食すことができなくなることを意味します。
これはお米以外にも言えることですが、私達は多くの人の支えの上に成り立っていることを今一度思い返さなくてはいけません。当たり前のことに感謝して毎日を生活していかなくてはいけないのです。
だって、農家さんやトラックのドライバーさん、スーパーの店員さんがいなくなると私達はご飯すら自分の力で食べることができなくなるのですから。
実はこのような考えに至ったのは、ある本との出会いでした。
それが、「減速して自由に生きる」という本。
本書の著者である高坂勝さんは、2000年に脱サラ後、池袋に一人で営むOrganic Bar「たまにはTSUKIでも眺めましょ」を開業。現在は閉業となっていますが、自分のペースで自由に最低限働く働き方をこの本から学びました。
背伸びせず無理なく、最低限の食料と住まいを準備してゆっくり生きていく。自分らしく生きることを実現させるため、高坂さんは2009年から千葉県匝瑳市(そうさし)で食べる分のお米と大豆を育てながら生活しています。もっと多くの人に生きる知恵を身につけてほしい。そして、個々人の「自給」「自信」「自立」がつながりあう “ 地域 ” と ” 知域 ” を目指していきたい、という想いから、NPO SOSA PROJECTを創設しています。
「SOSA FROJECT」とはなにか?
私自身も本で知っただけなのですが、素晴らしい取り組みだと共感しました。是非機会があったら参加してみたいなと思っています。
SOSA PROJECTとは?
SOSA PROJECTでは、2009年から千葉県匝瑳市谷津田を中心に
- 米作り
- 里山整備
- 田舎暮らしのスキル伝達
- 空き家のセルフリノベ
- 電気のオフグリッド
- 移住斡旋
などを積極的に行っています。
グローバル化や都市化が進む都市圏において、その先に待っているローカル化に力を入れているのです。
ひとりひとりが生きる知恵や知識を身につければ生きる自信が湧いてくる。「自給」による「自立」こそが一番の「安心」材料であるということを体験から教えてくれます。
「マイ田んぼ」と「マイ畑」
SOSA PROJECTでは、田んぼや畑を斡旋しており、「マイ田んぼ」や「マイ畑」を提供しています。提供された田んぼや畑を使って、約100組の人たちが米や大豆を「自給」しています。
「マイ田んぼ」の面積は約50平米ほどで、田植えや草刈り収穫を楽しみながら自然の中で農業経験ができます。年間38,000円で1区画を使うことができるそうで、詳しくはホームページからご確認ください。
空き家マッチング
マイ田んぼなどを通して匝瑳市周辺の生活が好きになった方や移住したいと考えている方は、空き家のマッチングも依頼できるようです。移住や二拠点居住を考えている方は相談してみるといいかもしれません。
まずは見学からも
とはいいつつも、すぐに移住や田んぼを購入するといった行動を取れる方はそう多くないでしょう。そんな方は、まずSOSA PROJECTの見学に足を運んでみてはいかがでしょうか。
「マイ田んぼ」や「里山活動(毎月第一土曜日の10時〜13時)」に参加することで匝瑳市の魅力や環境との相性を実際に感じることができるかもしれません。
詳細はSOSA Project の見学・取材に関してからご確認ください。
豊かに生きるキーワードは「自給自足」と「ローカル化」
物や情報にあふれている現代において、時代の流れは息つく暇もありません。
物は簡単に手に入り、お店に行かなくてもネットで自宅配送してもらえる。わからないことがあればスマホで調べると大抵のことはわかる。
便利な社会であるはずなのに、余裕がなくいつもバタバタ時間に追われているのはなぜか。ライフラインも整い、食料不足の危機にも瀕していないのに、いつもどこか不安で恐怖に苛まれているのはなぜか。
この疑問を解決してくれる、その鍵こそが「自給自足」と「ローカル化」なのかもしれません。
もちろん社会が便利になることは望ましいことです。ただ、社会が便利になることと人の生活や心が豊かになることは必ずしもイコールではないのかもしれませんね。
改めて豊かに生きるとはなにかを考えさせられました。
あなた自身はどう考えますか?
私は、温かいホクホクのご飯をお茶碗いっぱいによそってたらふく白米を食べることが幸せです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。