2月18日に東京都人事委員会より、東京都の令和4年度職員採用試験の内容が公表されました。
東京都をはじめその他の自治体の公務員試験では、面接試験が実施されます。
一次試験で教養・専門のマーク試験や筆記試験を行い、一次試験に合格すると二次試験以降で面接試験が執り行われる流れが一般的です。
いくらペーパーテストの勉強だけ頑張って高得点を取っても、面接試験を上手くこなせないと最終合格をつかみ取ることができません。厳しい現実です。
さらに、面接試験で不合格となるのはメンタル的にもツラく、ダメージが大きいもの。
私も官庁訪問の面接で落とされた時には、結構ショックを受けました。立ち直るのに案外時間がかかります。
過去の経験を振り返ると、面接試験はいくら準備をして練習をしても、本番前は異常に緊張します。特に初めての面接試験は雰囲気や受け応えの感じが全くわからず、不安で顔がこわばっていました。
そこで今回は、「面接当日に唱える呪文」についてお話しします。
少々アホっぽい内容の話ですが、面接試験当日にやれることは限られています。ドアをノックして面接会場に入ると、後は覚悟を決め、元気に自信を持って受け応えすること。これに尽きます。
公務員試験だけでなく、進学や就活でも役立つ考え方だと思うので参考になれば幸いです。
面接当日に唱える呪文「自分を落としたら損するよ?」
私が公務員試験を受けていた大学4年の時、面接当日に意識していたことはたった1つ。
それが、「自分を落としたら損するよ?」と何回も言い聞かせることでした。
「結局、精神論かよ!」
「メンタルじゃなくて面接のコツとか知りたいんだけど」
という意見もあるでしょうが、私の場合、試験当日にやることはこのひとつだけ。
「自分を落としたら損するよ?」と何回も言い聞かせることしかやってきませんでした。本当にそれだけです。
もちろん、面接本番当日までには十分な準備と練習をしてきたつもりです。
ただ、面接当日にあれこれ格好つけたことを言おうとして、面接時間の中でいつもの自分が発揮できないことの方が、悔いが残るだろうと考えていました。
面接時間は思っている以上に短く、評価されるのは面接会場に入った時の第一印象とはじめの数分とも言われます。
だからこそ、面接前日までに十分な準備をしたら、あとは胸を張って自信持って、面接会場のドアをノックする。面接が始まると、元気にハキハキと面接官を見て受け応えすることくらいしかできないと、そこは背伸びせず諦めていました。
面接当日は「自分を落としたら損するよ?」とだけ言い聞かせていた理由
私が「自分を落としたら損するよ?」と言い聞かせることだけ意識して、面接当日に臨んでいた理由は2つあります。
それが、
- 自信を持って面接に臨める
- あれこれ細かいことを考えなくなる
の2つです。
1)自信を持って面接に臨める
1番大きな理由は、やはり「自信を持って面接に臨める」からです。
面接官の視点に切り替えて、面接官の気持ちになって考えてみてください。何十人という受験者と面接している面接官は、誰を採用して誰を落とすかを判断しなくてはいけません。
頑張っている受験者全員を採用したい、と思うのが本心でしょうがそうもいきません。
では、あなたが面接官だったら、誰を採用し、誰を不採用にしますか?その判断基準はどこにあるでしょうか?
もちろん受験者が自治体の取り組んでいる事業をどれくらい理解しているか、や、質問に対する受け応えや姿勢は評価のポイントになるでしょう。
ただこれらは、面接練習をある程度積めば皆同じようにこなすことができます。面接の時だけ仮面をかぶれば解決する話です。
私個人としては、最後の最後どちらを選ぶかとなったら、「自信がある受験者はどちらか?」を基準に選ぶと思います。
その理由は、いくら面接練習をして綺麗なことがスラスラ言えたとしても、その人自身の「表面上の自信」は、変化球の質問や圧迫面接を行えば簡単に剥がれ、本性が出てしまうと思うからです。
つまり、面接中終始「内側から湧き出る自信を保つ」ことは、そう簡単なことではないのです。
加えて、面接当日の独特の雰囲気に緊張し、飲み込まれること、自信を持って面接で応えることがより難しくなります。
だからこそ、面接を受ける側の時は、「自分を落としたら損するよ?」、と言い聞かせることで自信を高めた状態で面接に挑むようにしていました。
2)あれこれ細かいことを考えなくなる
2つ目の理由、それが面接直前に「あれこれ細かいことを考えなくなる」からです。
面接直前に面接練習でまとめてきたことを隅々まで見返してあれこれ考えすぎると、「あれを言わないといけない」「これを言わないといけない」と頭がいっぱいになり混乱してしまいます。結局伝えたいことは何なのか、聞いている面接官側も混乱するでしょう。
そもそも面接は、ロボット相手に話すわけではありません。面接官も人間です。限られた面接時間の中で、
- その人はどんな雰囲気の人なのか
- 受け応えがスムーズか
といった受験者の「人となり」を伝え、面接官が理解できれば、その面接は互いに及第点。上出来なはずです。
面接官は、丸暗記してきた回答や上辺だけの綺麗事を聞きたいわけではありません。面接対策を受けた同じような模範解答を何回も繰り返し聞いているのでは、面接する側もイライラしてくるでしょう。
面接当日までに準備をしっかり行えば、面接時は質問をしっかり聞いて、コミュニケーションをとる感覚で十分。
気をつけるべきは、
- フランクになりすぎないよう丁寧に回答する
- わからないことは知っているフリをせず聞き直す
くらいでしょうか。
この意識があれば、面接の雰囲気は和み、面接全体がまとまった形で終わるはずです。
伝えたいことをシンプルに伝えるためにも、面接直前にあれこれ複雑にせず、「自分を落としたら損するよ?」、とだけ言い聞かせることで、会話を楽しむ感覚で面接を進めることができるようになりました。
最後に。
今回は、「面接当日に唱えるたったひとつの呪文」についてお話ししてきました。
面接は、就職や進路などを左右する大一番であるため、当日は緊張して浮き足立つものです。
その中でも自分の力を最大限発揮し、自分の魅力を短い面接時間で伝えなくてはいけません。
面接試験前日までは、あれこれ悩み考え抜いてください。ただ、当日はシンプルに「自分を落としたら損するよ?」という呪文をモゴモゴ唱えながら面接に臨んでみてはいかがでしょう。
最後は覚悟を決めて、自分のことを精一杯伝える、ただそれだけです。結果は後からついてきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。
《注》ここで書かれている内容は、あくまで個人見解であり、東京都の見解ではありません